「World's end」を読みながら。
今回、読む前のBGMで死ぬほど迷いました。
TAK MATSUMOTO「Riverside Blues」、B'z「The Wild Wind」、WANDS「世界が終るまでは…」
T-BOLAN「Heart of Gold」などなど……。
で、コレです。
al.ni.co.「晴れた終わり」
はい来てしまいました(笑)
早速表紙から思うにはですね。
……左腕の色。タトゥーにも見えなくはないですね。
そして服も含めて真っ赤。しかも血のような黒めの赤。
なんとなく読めてきます(笑)
何といえばいいんでしょうか……最初のページの前の製本上できる部分、
ここの絵もまた気になってしまいます。
シンメトリーですね…。
いきなりal.ni.coが響きます。
思い出すのは、クレヨンしんちゃんの「モーレツ!オトナ帝国の逆襲」っていう映画ですね。
大人がみんな、懐かしの世界に連れて行かれるという物語。
みさえやヒロシがポップコーンかっくらってペットボトル飲みまくって、
しんのすけやひまわりのことを何も構ってくれないシーンがすごく印象的。
コサキンの二人が「ケーレルー」ってやってたなぁ…(笑)
同じようなコンビニがあって、同じように子供たちがそこにある食べ物を奪い去ってゆく。
そんな光景を思い出したのです。
同様に思い出すのは「ぼくらの勇気 未満都市」。
こちらのほうが近いかもしれません。
二十歳になると死を迎えるというウイルスに犯された都市「幕原」で繰り広げられる物語です。
幕原の惨状をほとんどの人々は知らない。
自衛隊は「幕原の人を守る」と同時に「幕原の人から守る」役割を担い、
幕原を封鎖します。
海から助けを求めに行って自衛隊のヘリに捕まったり、
食料を投下するヘリの乗組員が子供たちに触れられ、仲間が彼を突き落とし、去ってゆく。
ウイルスにかかり、やはり落とされた彼は死んでゆく。
なんとか街までたどり着いて薬を求めようとしたが、薬を買った後
店のおばさんが警察に通報して捕まる。
「ナースマン」などと同じ時間帯にやっていた、いわゆる「土9」ドラマの全盛期でした。
しかしこれらと決定的な相違は、
「なにもない」ということなのです。
あえて言うなら、「ドラえもん」のある回で使われた「独裁者スイッチ」が働いたか、
「猿の惑星」の地球滅亡後の世界のような、……沈黙と日常が入り乱れた世界といえるでしょう。
滅びの世界。
嘆きの街。
一億数千万人が暮らし、数千万人が働き支えたビッグマシーンは、
ここにきて動くことをやめたのです。
あえて「世界が止まった」と比喩を使って語ることもできるでしょうが、
世界は動き続けている。地球は、廻っているはずなのです。
廻る地球の中で、いなくなった人類。
「なにもない」。
人はいませんが、「いくら背伸びをしてみても相変わらず地球はじっくり回ってる」んです……。
時間が経てば、建築物など簡単に蔦に飲み込まれてきます。
アスファルトに咲く花のように。
私たちは建築物を「建てた」ように感じていますが、考え方によっては
すべての世界に散らばっていた元素を一定の場所に集め、一定の形に構成しただけ、とも言えます。
結局私たちは砂の城に住んでいるわけです。
ローマではアグリッパが建ててハドリアヌスが修復したパンテオンがまだ残っていますが、
日本はまさに「砂の城」。燃え、倒れ、なくなっていきます。
日本のとある神社では、二十年ごとに立て直しているそうですよ……。
「晴れた終わり」という選択が、あながちミスマッチではなかったように思えてきます。
「嵐の終わり」などではなく、「晴れた終わり」なのですから。
また猫ですか(汗)
しかもいすぎ(汗)
……またまたすごい女の子が出てきちゃいましたね。
魔女を連想させる紅のワンピース。
それとは対照的に白のソックスとスニーカー。
現実と非現実の境目にいる女の子のようです。
BGM:ASKA「ID」
初登場。CHAGE & ASKAのASKAソロシングル。
かなり深い曲です。
「ヤマモト・ヨーコ」に、オールドタイマーによって作られた「司書」という存在がいました。
ちょうど「彼女」のように、世界のすべての事象を記録する存在でした。
創造物である「司書」もまた、子供のころの洋子の姿をしていたのでした……。
それら「人知を超えた存在」でも、破滅を防ぐことはできないものです。
記録するものは、干渉できないのですから。
確かそれは「バトルシップガール」でもかすかに見られた構図でした。
私たちがいわゆる「希少動物」に対して行うことは、保護区を設け檻で囲い
誰にも邪魔されない空間を確保すること。
「天然記念物」には、それらによるどんな害が起ころうとも簡単に捕獲できない存在です。
殺すことはたやすいですが、増やすことは一番難しい。
私たちもよく知っているはずの定理ですね。
拓己に存在した「生きたい」という意志。
唯に無意識のうちに存在していた「生きたい」という欲求。
それらが、傍から見れば醜い闘争だったというのはしょうがない話ではありますが。
人間は顔の美しさとは関係なしにグロい臓器を持っていることでは共通なんですよ(笑)
ストームトルーパーには「THX1138」みたいに一応の認識番号がありました。
しかし「彼女」は固体識別の「名前」を持たない。
それは「ライオン」が「ライオン」自身に「ライオン」という名前がつけられていることを自覚していないのと同じようなもので。
「ない」と自覚しているあたりはちょっと違いますが。
「無知」という言葉から唯を連想する人も多いんではないでしょうか。
どこか「リバーズ・エンド」と同じ雰囲気が漂っているように感じられるというのは、
実はこういう点で予想外に裏打ちされているような期待がふくらんできたり。
「雪」と聞くと、どうも中島美嘉「雪の華」が浮かんできます。
……彼には、「今年最初の雪の華」は見られた/見られるのでしょうか。
痣、ですか。
イラストを見て連想したのは第一に「鍵」、第二に30世紀の未来のフォントです(笑)
「TA-29」と書くだけでもなんかすごい妙なフォントになってるんですよ。
それがこういう感じに角ばっているのと同時にやわらかかったりする。
「鍵」というのは、カクッって曲がっているあたりが連想させました。
ドラクエの「最後の鍵」にも見えてきたり(笑)
BGM:B'z「Sasanqua-冬の陽」
低めに唸るエレキギターが特徴的なインストです。
寂しさと儚さが入り混じった感じ。
テニスって「意思疎通のスポーツ」なんですよ。
「エースをねらえ!」でひろみと藤堂さんが通じ合ってたんですが(笑)
打ちたい方向を意識することで、その方向へ飛んでゆくものです。
逆に意識した方向とずれが生じるときは、意識した方向自体をずらしてゆく。
精神論みたいになってしまうんですが、サーブなんてまさにそのもの。
はっきり言って自分ではどのポイントで打ったのかがよくわかりませんが(苦笑)
なぜかキレイに突き刺さったりします。
その気持ちが突っ走りすぎるとネットに触れちゃうんです(汗)
バトミントンやりながら会話したりとか、……楽しめますよ。
しかしまぁ、余白が導いてゆく作品ですね、コレ。
彼はまさに死の真っ只中にいます。
落ち着いて話せるほどの近さに、死はいたのです。
大きな墓標がこの世界になら、小さな墓標は佳奈に捧げるもの。
天国への階段を呼び寄せる目印。
掘り起こせば骨があって、見紛うことのない生の証明です。
桃の缶詰。
さくらももこがそんなタイトルのエッセイを書いてましたが(笑)
いつのまにかフルーツって食べなくなったなぁ、と感じることがあります。
あるのはなぜか蒲焼ばっかりで。ちょっと寂しいんですよ。
BGM:GARNET CROW「Marionette Fantasia」
GARNET CROWの世界を惜しみなく表現したアルバム曲。
絵本の中のような、パステルカラーの「唄」です。
疑い続けた佳奈。
信じ続けた「僕」。
人間という面では同一であるけれど、二人の世界は真逆の方向にあったのでしょう。
唯一の共通点が桃の缶詰。
「最後の最後はひとりぼっち 胸の中にだけおまえがいる」
B'zは「SHINE」でこう歌っていましたが、「最後の最後」の二つ前まで
人は過ちを犯し続けるものなのでしょう。
本能が握ったマグナムは理性の刀を二つに割ってしまったのです。
そしてまた、「最後の最後」の一つ前に、分岐点が待っている。
佳奈にとっての人生の総括は桃の缶詰。
人々にとっての人生の総括はやはり殺戮だったのか、それとも
人々にとっての人生の総括はちっぽけな宝物だったのか。
「箱男」というのがありましたね。
鉄の箱の中で暮らし続ける男のお話です。
明確に傷つく前にその箱に入るのか、明確に傷ついてから箱を選ぶのか。
「ありがとう」と言った瞬間その箱は開かれましたが。
気のせいか。
雪もまた変わっているように、思えてくるのです。
描かれる表情の変化は、生体機械のプログラムによるものだけでもないはず、です。
赤い水面の背景は、「リバーズ・エンド」の背景でもありました。
「何も失いたくない」拓己と「なにも手に入れたくない」和史が私の中では交叉しています。
「何かを期待することで時にすれ違うけれど、無心に与えあい続けることは夢の道端に咲く花のようだ」
B'z「月光」の一節です。
「夢の道端に咲く花」を和史は見失い始めたとしたら……と、考えてしまいます。
世界が滅んでも、和史が暮らす世界は六畳の小世界。
決してその習慣は変わらなかったのでしょう。
横に、下に、上に、誰かが住んでいるわけでもないのに。
道端に、大都会に、どの空間にも、誰もいないのに。
変な話ですが、24ページから連想されたのが
「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」だったのは事実です。
「ツライつらいとわめいてるばかりじゃ心にシワが増えるだけ
ふたりだから楽しく踊ろうよ」と、言いたかったのかもしれません。
疫病はどうして和史を生かしたのか。
どうしてオジサンはあそこに生かされているのか、あそこに行かされているのか。
ただ単に、泥臭いモーテルで眠れる人間のしぶとさなのでしょうか。
雪を捜して彷徨う刻が夕焼けですか。
雪なら、いつか太陽に溶かされてしまうんじゃないかなんて思ってしまうんですが(汗)
BGM:GARNET CROW「今日の君と明日を待つ」
雪が猫じゃらしを置いていったって、なんか象徴的ですよね。
どうして「猫じゃらし」なのか。
「雪にとって」大切なものだとするのなら、雪は猫のように、
フラリといなくなってしまうかもしれない。
迷い込んできたネコが出て行って、それを追いかけることほど難しいものはないでしょう…。
茶色の猫にあの痣があったとしたら……。なんて。
あ、……この猫は。
雪。
桃の缶詰。
「ずっと向こうの店」にあった、桃の缶詰。
きっと佳奈のために彼が向かった店と一緒だったのでしょう。
……ひょっとしたら、彼にも死がやってくるということなのでしょうか。
その心配は、無用だったんですね。
桃の缶詰とともにやってきた幸せを、抱きしめられたんですから。
「僕たちの部屋」が、「終った世界」の安住の地。
そこにいるのは僕であり、雪である。
……佳奈からの、お礼なのかもしれません。
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「World's end」というタイトルから「世界が終るまでは…」もかける機会があるかなと思っていたのですが、
その機会なくして最後のページを迎えました。
「tradegy night」は「Wonderful Opportunity」となって昇華されたんですね……。
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